経営者として自身がこれまで築き上げてきた経験や知識を多くの人に発信したい、と考えている方におすすめなのがビジネス書の出版です。ここでは、ビジネス書を出版するメリットや書き方、出版する際の注意点などを解説します。ビジネス書の出版に興味はあるけれど執筆に時間が取れないという方には、「出版コンサル」についても紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
ビジネス書というとビジネスに役立つノウハウなどが書かれた書籍をイメージしますが、それだけでなく自己啓発や経済、経営などをテーマにしたものもあり、実に多くのジャンルが存在する書籍です。ビジネス書を大きく分けると「経営」「経済」「ビジネススキル」「金言・格言」などがあり。ジャンルが細分化されているものの、経営や経済などに関連する内容がほとんどです。
ビジネス書を手にする人の目的は、ビジネス書から知識やノウハウ、気づきを得て、自身のスキルや教養の向上に役立てたい、というのが大半でしょう。そのほかにも、ビジネスで成功した人の人生の歩み方や価値観を知りたいという目的も考えられます。ビジネス書を出版する際は、どういった層に届けたいのかといったターゲット層の選定や読者のニーズを考えることも大切です。
「出版不況」や「活字離れ」という言葉を目にしたり耳にしたりしたことのある方もいるでしょう。若者の活字離れや娯楽のデジタル化などで紙媒体の出版業界は厳しい状況にあると言われており、「ビジネス書を出版しても売れないのでは…」と不安に感じている方も多いと思います。
けれど、出版取次大手の日本出版販売の調査によると、2020年5月~2021年1月までのビジネス書の売上は9ヶ月連続で前年同月を上回っており、販売実績は非常に好調です。
その理由としては、コロナ禍が影響していると考えられています。人は不況や災害などで生活様式や価値観に大きな変化があると強烈な不安心理が働き、新しい知識や情報のアップデートに積極的になりやすいとのこと。また、外出自粛やテレワークなどで在宅時間の増加や余暇の過ごし方の変化もあり、これまで手を伸ばしてこなかったビジネス書に目を向けている人が増えていると考えられます。
そのため、販売実績が好調の今こそ、ビジネス書を出版する絶好のタイミングと言えるでしょう。
デジタル化が進んでいる現代においても紙媒体の本に対する信頼度はいまだに高く、本を出版することで知名度や信用性アップといったブランディング効果を期待できます。作家を「先生」と呼ぶことからも分かるように本を出版する=その道の専門家と見られやすく、競合と差をつけるのにも本の出版は有効です。
HPを制作してそこで自身の提供するサービスや商品の魅力・優位性をアピールするという方法もありますが、デジタル媒体よりも紙の本のほうがより高い信用性が得られると考えられています。出版ブランディングによって「信用できる人にお金を落としたい」という消費者の心理に訴えられるのは、ビジネス書を出版する大きなメリットと言えるでしょう。
テレビやインターネットの広告・CMのような何となく目に入ってくるものと違い、ビジネス書はお金を出して購入するものです。そのため、ビジネス書を手にした人は、圧倒的に質の高い潜在顧客と言えます。また、テレビやインターネットの広告・CMと比べて伝えられる情報量も多く、それだけ広告効果を期待できるのも本ならではのメリットです。
多くの経営者や投資家がビジネス書を出版しているのも、質の高い顧客に対して自社の商品やサービスの情報をアプローチできるからだと考えられます。
ビジネス書を書くにあたって大事になるのがテーマです。どんな人に読んでほしいのか、どんな役に立ちたいのかを掘り下げて考えてみましょう。また、何のためにビジネス書を出版するのかといった目的もはっきりさせておくと企画書を作る際に役立ち、読者のターゲットも絞りやすくなります。
また、すでに多くの人が書いているテーマだと読者の目に届かずに埋もれてしまう可能性もあるため、独自性も大切です。ありきたりなテーマでは出版社に企画書を提出しても通る可能性は低いので、実体験に基づく例やノウハウなど独自性を意識した切り口を考えてみると良いでしょう。
ビジネス書のテーマが決まったら、次はターゲットを考えていきます。ターゲットを決める際、多くの人に読んでほしい、汎用性の高いものにしたい、とターゲット設定があいまいになりがちです。
ただ、ビジネス書を手にする人は自身の悩みや課題を解決したい、仕事に必要だと分かっていても苦手意識がある、といった事情を抱えていることが多い傾向にあり。そのため、誰のために書かれた本なのかがあいまいだとビジネス書の読者のニーズに刺さらない可能性があります。
読者に読んでもらうビジネス書を目指すなら、どういった読者層に発信するのか具体的な人物像を思い浮かべながら、ターゲットを絞ることが大切です。
ビジネス書を出版するには、出版社に企画書を持ち込んで、編集者に出版する価値のある本だと判断してもらわなければいけません。編集者は多くの業務を抱えるなかで企画書に目を通すことになるため、ぱっと見て興味を持ってもらえるような内容にする必要があります。
企画書の書き方に決まりはないものの、A4用紙2~4枚くらいでまとめるのが理想です。多くの出版社では編集会議でどの本を出版するかの話し合いが行なわれ、そこで各編集者から出版企画書が持ち込まれます。ほかの企画書に埋もれてしまわないよう、企画書に盛り込む内容を慎重に吟味して自分の作品の魅力をアピールしましょう。
ビジネス書の出版を叶える
企画書の書き方について
詳しくチェック
本の出版を目指すにあたって、編集会議に通る企画書の作成や持ち込む出版社の選択、本の内容や構成、買取や広告費など考えなければいけないことが多く、知識ゼロの状態でこれらを決断するのはリスクの高い行為です。経営者の方なら、専門外の分野に投資する際に自分の好みや思いつきだけで決行してしまうことのリスクの大きさは、容易に想像がつくのではないでしょうか。
ビジネス書の出版を成功させるには正しい選択が必要となるため、出版業界をよく知る専門家に頼るのが一番の近道です。ビジネス書の出版で事業の拡大や自身の知名度の向上を目指すのであれば、出版の専門家である「出版コンサル」への相談を検討してみることをおすすめします。
出版コンサルは、著者側と出版社側の意向を考慮した企画書を作成する専門家です。クオリティの高い企画書を手掛けてくれるだけでなく、出版したい本の内容と相性の良い出版社の選定や編集者とのやり取り、本の執筆代行、出版後のマーケティングなど、出版に関するあらゆることをサポートしてくれます。
本業を回しながら編集会議に通る企画書を作成したり決められた期間内にクオリティの高い本を執筆したりするのは、容易にできることではありません。だからといってビジネス書を出版するために、本業が疎かになっては本末転倒でしょう。
出版コンサルに依頼すれば、本のコンセプトを決めるための数回の打ち合わせと、本にしたい内容をヒアリングするための取材を数回行なって、あとはすべてプロにまかせてしまうことが可能です。出版を成功させるための正しい選択へと導いてくれるため、出版コンサルへの相談は多忙な経営者にとって賢い選択と言えるでしょう。
【取材協力】サンライズパブリッシング株式会社
あなたの思考や、ノウハウ、これまで培ってきた経験を世の中にアウトプットしてセルフブランディングをする、世の中に価値を示して自分自身を高めることこそ一流になるべき方に必要な要素です。
出版ブランディングを通じて、あなたの記憶してきた鼓動を文字にし、生きた証として、名刺代わりとして、人生を豊かにする経験として、唯一無二の出版体験を味わってみませんか?