本を読むなら絶対に紙の本というこだわりを持っている方もいる一方で、読みたい本をその場で購入できて場所も取らない電子書籍を選ぶ方も増えています。それでは、本を出版するなら紙の本と電子書籍、どちらを選ぶのが良いのでしょうか。ここでは、出版の観点から電子書籍と紙の本のメリットをそれぞれ紹介します。
電子書籍で出版する大きなメリットは、紙の本に比べて費用を安く抑えられるという点です。電子書籍が費用を安く抑えられる理由は、印刷製本代や在庫管理のコストがかからないため。また、紙の本だと表紙にカラーを何色も使うとそれだけ費用がかかってしまいますが、印刷しない電子書籍なら何色使っても費用に影響しません。そのため、装丁にこだわりたいという方にも適しています。
紙の本を出版社から販売するとなると、企画書を提出して編集者から売れる本と判断してもらう必要があります。そのため、知名度や実績のない個人が出版社から紙の本を出すのはかなりハードルが高いと言えるでしょう。
一方で、電子書籍はというと、電子書籍販売の大手として知られるAmazonをはじめ、楽天koboやGoogle Playブックス、Apple Booksが個人出版に対応しており、誰でも自分の本を出版することが可能。出版までのハードルが低く、手軽に出版したい方におすすめです。
電子書籍は著者側で価格を自由に設定できるため、安い価格で販売することで気軽に購入してもらいやすいメリットがあります。売上重視ではなく、多くの読者に自分の本を手に取ってもらいたいという方なら、価格を自由に決められる電子書籍が合っているでしょう。
紙の本は出版までのハードルが高い点が電子書籍と比べてデメリットになりますが、紙の本を出版できた=出版社から本にする価値を認められたとも言い換えることができます。また、編集者や校閲者といった多くのプロの手が介入することも、紙の本の社会的信頼性の高さにつながっている理由です。紙の本は誰でも出版できるものではないため、自身のブランディングのために本を出版したいという方に適しています。
読者が紙の本にこだわる理由として、紙を1ページずつめくったり、手触りや匂いを感じられたりする紙の本ならではの読書体験があげられます。また、本棚に並んだ背表紙を眺めるのが好きという方もいるでしょう。著者にとっても実物があることで自分の本を出版した実感をより得られるほか、紙の素材や質感などにこだわる本づくりの楽しさを味わえます。
電子書籍を読むには、スマートフォンやタブレット、電子書籍リーダーなどの端末が必要です。また、自分が所有している本を家族や知人などに配ることはできません。紙の本なら会社やクリニックの本棚に置いて読んでもらうことができ、さらに人に配ることも可能です。端末を持っていない方や想定していない読者層にも手に取ってもらいやすいのは紙の本ならではのメリットと言えるでしょう。
電子書籍と紙の本はそれぞれに一長一短があり、どちらが良いかは本を出版する目的や想定する読者層などで異なるため、一概には言えません。たとえば、自分の本を出してみたいという軽い気持ちであれば出版までのハードルの低い電子書籍が合っていますし、自身のブランディングのためなら社会的信頼性の高い紙の本が適しているでしょう。
どちらか一方でしか出版できないというわけではないので、可能であれば紙の本と電子書籍の両方を出版して、それぞれのメリットを取り入れるのがおすすめです。そうすれば読者に届く手段が2倍になるため、より多くの人に手に取ってもらいやすくなります。また、同じ本を紙と電子の両方で購入する読者もおり、そういった層のニーズに応えられるメリットもあります。
紙の本と電子書籍のどちらが良いのかという悩みをはじめ、初めての本の出版は分からないことが多いもの。本の内容や構成はもちろん、持ち込む出版社の選択や企画書の作成、出版後のマーケティングなど考えることが多く、出版のノウハウを持たないまま取り組むのはかなり大変です。
出版を成功させるには、ノウハウを持った出版の専門家を頼ることが重要となります。出版コンサルなら本の内容と相性の良い出版社を選定してくれるほか、著者と出版社の意向を考慮した企画書の作成や編集者とのやり取り、本の執筆代行など幅広いサポートに対応。出版コンサルがプロデューサーとなってサポートしてくれるため、本業と並行しながらクオリティの高い本の製作を目指せます。
【取材協力】サンライズパブリッシング株式会社
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