税理士のブランディングについて

税理士の資格を持っていれば安泰という時代が終わりを迎えつつあり、税理士にもブランディングが求められはじめています。ここでは、税理士にブランディングが必要な理由やブランディングにより得られるメリット、多忙な税理士にこそおすすめしたい「出版ブランディング」について紹介します。

税理士がブランディングを行うべき理由

税理士は難易度の高い国家資格として知られており、これまでは税理士であることが一種のブランドとなっていました。けれど、税理士の数が増加の一途をたどる一方で、顧客である中小企業や個人事業主が不況の影響で減少。それにより、税理士の看板を掲げていれば顧客が舞い込んでくる時代が終わりを迎えています。

競争が激しくなっている税理士の世界で生き残るためには、競合他社と差別化するブランディングが今後ますます重要となってくるでしょう。

税理士がブランディングを行うことで得られる5つのメリット

知名度アップ

競合他社が増えている税理士の世界において、まずは顧客の目にとまることが何より重要です。メディアの影響力は今でも大きく、ブランディングによりTVや雑誌、インターネットなどで取り上げてもらうことで知名度を一気に向上させることも可能になります。

ブランディング手法のなかでも、全国の書店に流通される本を出版できれば、より多くの人の目にとまることができるでしょう。また、書店で本を手に取ったことがきっかけでクライアントになる可能性も期待できます。

広告宣伝費の削減

広告宣伝にお金をかけることは知名度アップのための王道的な手法ですが、できることなら高額な費用はかけずに済ませたいもの。ブランディングが成功すれば、宣伝にお金をかけなくても口コミや評判などで名前が広まり、新規顧客を獲得できる可能性が高まります。

また、自分の名前で出す本は「巨大な名刺」とも呼ばれるほどの影響力を持ち、出版した本を通じて依頼が増えることで、結果的に広告宣伝費の削減にもつながります。

他の税理士事務所との差別化

競合他社が増えて競争が激化しているなか、集客や収益の悩みを解決するには、他の税理士事務所との差別化は避けては通れない課題です。ブランディングにより差別化を成功できれば、安定した集客や収益を見込め、今後ますます激しくなるだろう顧客の取り合いに悩むことは少なくなるでしょう。

税理士のなかでも自分の名前で本を出している人は一握りのため、本の出版は差別化を図るという観点でも有効な手法です。

価格競争からの脱却

税理士がどんどん増えて顧客の取り合いになっている現在、価格競争が激しくなっています。ブランディングできていない税理士の場合、他の事務所に顧客を取られないようにするには自社も価格を下げる必要があり、いつまでも価格競争から抜け出せません。それだと依頼があっても収益が安定せず、経営を維持できない問題も出てくるでしょう。

ブランディングにより、他より高くても依頼したい税理士として知名度や評価を高めることができれば、低価格競争から抜け出せるメリットがあります。

教育・採用への活用

自分の税理士としての方針や考えを本にまとめて出版することで、顧客の獲得だけでなく、教育や採用にも活用できます。たとえば、本を読んで共感した税理士が求人に応募してくれれば、事務所の方針や考えに合った人材をスムーズに確保できるでしょう。また、新しく入った税理士の研修に本を活用することで、事務所の考えを理解してもらいやすいメリットもあります。

成功者に必要な
出版ブランディングに
ついてチェック

税理士のブランディングに本の出版を勧める理由

社会的信頼性が高い

SNSやスマートフォンなどが普及し、誰でも簡単に情報の発信や検索ができる世の中へと変化を遂げています。一方で、信憑性が疑われる情報も多く、ネットで発信される情報の社会的信頼性は高いとは言えないのが現状です。そのような状況のなかで、紙の書籍は出版社や編集者、校閲者など多くの人の手が入ることから、情報源としての信頼性が今でも高いメディアとして知られています。

社会的信頼性が高い本を自分の名前で出版することで、税理士としての信頼や安心感につながるメリットがあり、集客や収益を獲得するうえで絶大な効果を発揮してくれるでしょう。

情報の浸透性に優れている

本には自分の専門としている分野を明らかにできるほか、書店ではジャンル別に並べられることで、ターゲット層に届きやすい特性があります。

また、情報を分かりやすく章立てでまとめることで、税理士としての魅力や思いをしっかりと伝えられ、競合他社との差別化を図れるメリットもあり。不特定多数に発信される広告宣伝だとターゲット層に届くとは限らないほか、情報量も本に比べて少ないため、情報の浸透性としては本に軍配があがるでしょう。

本の出版に向いている税理士とは

次の項目に当てはまる税理士は、ブランディング手法として本の出版が向いています。

• 明確な専門分野がある
• 特定の分野にかんする実績や知識が豊富
• 過去に特定の分野で小冊子やレポートの作成、連載などの経験がある
• 文章で自分の考えを表現するのが好き、または苦ではない…など

明確な専門分野や精通している業種がある税理士は、本との相性が高く、本を出版することでブランディングを成功できる可能性があります。特に、普段からブログやメールマガジンなどで自分の考えや向き合い方などを発信している税理士であれば、これまでの情報を本にまとめて出版するという方法も考えられるでしょう。

税理士が本を出す際に注意したい「税制改正」について

税理士が本を出版する際に大きな壁となるのが、「税制改正」です。税金にかんする本を出版したとしても、税制が改正すると情報が過去のものとなり、名刺代わりに使うには消費期限があります。過去の消費税について書かれた本が書店に並んでいないことを踏まえると、税制改正と流通の問題をイメージしやすいかもしれません。

税制改正に合わせて一部の内容を加筆修正し、増刷をかけるという方法もありますが、ある程度の部数が出ている本でないと増刷は難しいでしょう。そのため、税理士が本を出版するのであれば、税制改正があっても流通しやすいテーマを選ぶことをおすすめします。

忙しい税理士におすすめの「出版ブランディング」

ブランディングとして本の出版に興味はあっても、本業と並行して企画書の作成や出版社への売り込み、専門性の高い分野を分かりやすい形で執筆するのはかなりハードルが高いものです。忙しい税理士が本の出版でブランディングを目指すなら、出版ブランディングというサービスを利用するのがおすすめ。

出版ブランディングとは、本の企画から、出版やプロモーションまでプロが代行してくれるサービスのこと。税理士としての知識やノウハウなどをインタビューで話すだけで、出版のプロが1冊の本としてまとめてくれます。